森の野生動物たち

更新日:2023年03月24日

森の住民 1

四季折々、「動物たち」が、森という大きな生態系の中でそれぞれのテリトリーを持ちさまざまな役割を果たしてくれています。
「つべつの森」の豊かさを示すバロメータとして森に住む住民たちを紹介します。

クマゲラのイメージ

「クマゲラ」

キツツキ目キツツキ科の留鳥。

北海道はじめ青森県、秋田県の原生林などが残る大きな森林にすむ。全長45〜57センチメートル、体重200〜300グラム、カラスぐらいの大きさで、東部に赤色班があるほか、全身黒色。オス、メスほぼ同色だか、オスの頭部の赤色班の方が大きい。木の幹に垂直に止まる性質や飛ぶと尾が長く、先がとがっている点ではカラスと識別できる。鳴き声は、キョー、キョーまたはキョーン、キョーン、天然記念物に指定されている。

アカゲラのイメージ

[アカゲラ」

キツツキ目キツツキ科の留鳥

主に森林に住むが、秋から冬には庭にも姿を見せる。全長22〜24センチメートル、体重45〜100グラムでスズメより大きくムクドリくらいの大きさ。オス、メスほぼ同色だか、オスの頭部にある赤い部分はメスにはない。樹皮の下の昆虫を主に食べるが、木の実も食べる。泣き声はキョッ、キョッと鳴く。春には空洞になった木をくちばしでたたき、ココココンという音を響かせるドラミングを行う。

エゾフクロウのイメージ

「エゾフクロウ」

フクロウ目フクロウ科の留鳥で、低地や人里近くの森にも住んでいるが、近年急激に数を減らしている。主に木の洞に巣をつくり繁殖する。北海道に住むエゾフクロウは、本州にすむフクロウの亜種で、本州のフクロウに比べて全身の色が淡い。頭が大きく、丸く、羽角がない。色は灰褐色で複雑な模様がある。全長48〜50センチメートル、体重580〜620グラムでカラスよりも大きい大型のフクロウである。昼間はじっとしていることが多く、活動をはじめるのは夜。音もなく直線的に飛び、ねずみ、魚などを捕らえる。鳴き声はゴロスケ、ホーホーと寂しげにで、アイヌ語ではクンネレ・カムイ(夜、叫ぶ神様)、インサンケ・カムイ(獲物を出す神様)などど呼ばれ、シマフクロウの召し使いに位すると考えられてきた。

ミサゴのイメージ

「ミサゴ」

タカ目ミサゴ科の夏鳥。

湖沼や海岸、大きな河川にすみ、主に魚を餌とする。全長55〜65センチメートル、翼開張1.5〜1.8センチメートル、体重1.2〜2キログラム、トンビとほぼ同じくらいの大きさだが、尾はトンビより短い。オス、メス同色で、背中から腰にかけて褐色、頭、顔、腹は白く、目をよぎる太い線がある。メスはオスより大きい。空から急降下して、足で魚を捕らえる姿は圧巻、鳴き声はピッピッと鋭く鳴く。

シマエナガのイメージ

「シマエナガ」

スズメ目エナガ科の留鳥。

低地の広葉樹の多い針広混交林にすむ。北海道にすむエナガはシマエナガと呼ばれるエナガの亜種で顔に黒い部分がない。オス、メスは同色で、頭部は純白、綿帽子をかぶったようである。背は葡萄色、翼は白く、黒い班があり、尾は体に比べて長く黒い。体は小さく、全長12.5〜13.5センチメートル、体重8.5〜9.3キログラム、シジュカラよりも小さい。群れつくり、枝先にぶらさがり、餌をとりながら木から木へと渡っていく。鳴き声はチーチーにジュリ、ジュリが混ざる。

シジュウカラのイメージ

「シジュウカラ」

スズメ亜目シジュウカラ科の留鳥。

平地から山地までの林などにすむ。春、夏は単独で暮らすが、秋から冬にかけて小群をつくる。全長13〜16.5センチメートル、体重14〜21グラム、スズメぐらいの大きさでシジュウカラの仲間では一番大きい。オス、メスともほぼ同色でのどから胸、腹にかけて黒いネクタイのような一本のすじがあるのが特徴。鳴き声は、ツツピーッ、ツツピーッでとくに残雪の頃の春先によくさえずる。また地鳴きはチーチー、警戒するとジュクジュクジュクと鳴く。

森の住民 2

キタキッネの写真

「キタキッネ」

アカギツネの亜種で、本州にすむホンドキツネよりやや大きめ。体長約77センチメートル、尾の長さは42センチメートル。全体に黄色がかった茶色で、腹側は白色、前、後あしの前面にある黒い斑紋は大きく目立つという特徴がある。平地から高山帯まで広く範囲にすむが、主な獲物であるエゾヤマネズミが多くすみ狩りしやすい草原に多い。メスは水はけのよい斜面に巣穴を堀り、3〜4月に子どもを生む。8月下旬位から子別れの儀式がはじまる。

エゾリスの写真

「エゾリス」

キタリスの一亜流で本州に生息するホンドリスより体が大きく、子猫ぐらい。別名キネズミとも呼ばれ、ほとんどを樹上で生活する。地上に降りてくるのは、採食とその移動の際である。巣は木の革や小枝を使った自作の巣を作るほか、老木の樹洞を利用したりする。冬も冬眠せず、毎日厳寒の中を餌を探しに出かける。ドングリやクルミを地面に埋め、広葉樹の森を作る役割を果たす。

シマリスの写真

「シマリス」

平地から環境の厳しい高山帯まで幅広く生息する。エゾリスと違い、冬は冬眠する。秋、地上を駆け回り、種子、木の芽、ドンクリ、キノコなどを集める。その餌は、ほほ袋に入れ巣穴に運ぶ、ほほ袋に入れている餌は多いときには9グラムにもなる。この貯食と冬眠の習性を備えていることで、厳しい冬も乗り越えることができる。

エゾシカの写真

「エゾシカ」

北海道を代表する大型哺乳類。

シカは本州以南にも生息するが、北海道のシカは特に大型で主に森林と草地の境目に好んで生育するが平野部から山地らかけて幅広い範囲生息する。通常はメス親とその子どもが一緒に暮らすが、冬は雪の少ない地方へ移動するので、群れをつくることもある。夕方から早朝にかけて活動する薄明薄暮型である。

「エゾヒグマ」

アラスカヒグマやハイイログマ(グリスリー)などと同じヒグマの亜種。

日本に生息する哺乳類のなかでもっとも大きく、成獣のオスは最大で頭胴長3メートル、体重500キログラムになるものもいる。食性は雑食。主要な食物は植物質であるが、昆虫、鳥のほかエゾシカを襲うこともある。

湖、川に生息する魚たち

「ニジマス」

原産地は北米大陸で、明治に入ってから日本に移植された。北海道では全域の河川湖沼に分布し陸封型をニジマス、降海型スチールヘッドという。フライフィツシャーマンの間ではレンボートラウトの名で親しまれる。側線にピンク色の線があることが特徴。

「アメマス」

日本のイワナ属を大きく分けるとアメマス種群とオショコマ種群に分かれる。斑点や色・背中の紋様に特徴があり降海型「海アメ」と陸封型「アメマス」がある。北海道に生息するアメマスは体側、背部に白い斑点と虫食い状の模様で強い生命力を持ち最長50センチメートルまで成長する。

「ヤマメ」

北海道、東北地方、本州の日本海側に分布し降海型をサクラマス、河川残留型をヤマメで河川で釣れるヤマメのほとんどすべてがオスです。メスの全部とオスの一部が銀毛ヤマベとして4月〜6月頃(地方により降海時期が異なる)に降海し翌年、海で成長し40〜55センチメートルまでとなり、6月サクラの咲く時期に河川に遡上、秋に産卵します。河川残留型のヤマベは、釣りのターゲットとして人気があり、地元では「テンプラ」「いずし」として食卓を賑わしています。

「ワカサギ」

大きな川の下流域にある古川や湖沼、汽水湖などに生息する。全道各地の湖、沼、古川に移植され、チカに似ているが、腹びれが背びれの前端より前にあることで区別される。大沼や阿寒湖などで人工孵化が行われ、冬期間、結氷した湖沼で穴釣のターゲットとして人気がある。

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