町長日記(令和8年)
シングルマザーが安心して住めるまち(令和8年5月)
昨年4月から職員が1年の3分の1ほど東京のEZOHUB TOKYOに滞在し、タウンプロモーションを行っている。ここでJAL日本航空の職員と繋がった。
JALは令和7年に、地域貢献に関心を持つ学生(ガク)と地域をつなげる(ツナ)「ガクツナプロジェクト」を開始した。これは学生がその地域に数週間滞在し、双方に変化と価値を生み出すことを目的としている。津別町はこのプロジェクトに参加した。
学生の応募は40名ほどあり、JALの職員による面接を経て6人の学生が選ばれ、3月1日から2週間津別町に滞在した。この間に様々な人たちと意見交換し現場にも足を運んだ。そして最終日に、キャビンアテンダントの女性が司会を務める成果発表会が行われた。
芝浦工大、中央大、東大生によるAチームからは、カラオケもなく服などもすぐに買えず、ネットでお金が流出していると現状分析し、お金の地域循環を図るためには、外出する理由が少ないため外に出る動機付けが必要。ハイヤーの営業を妨げない範囲でツベノリ(ライドシェア)を導入し、町民が稼ぎたいときに稼げる仕組づくりなどが提案された。
東海大、立教大、道教育大生によるBチームからは、クマヤキのバリエーションとして、スープカレーやハンバーグがAIを使って表現された。鹿による農業被害対策としては、「鹿柵づくり体験ツアー」が提案された。また自身の家庭環境を振り返り、「シングルマザーが安心して住めるまちに」という提案は特に心に残った。
学生たちにとって2週間はあっという間だったようだ。何かしら挑戦する町民との意見交換を通して、改めて自分の生き方を考えるよい機会にもなったという。そして、津別町は帰りたく思う町になったと感想を述べていた。
らぼっとに名前を(令和8年4月)
令和8年度予算でコミュニケーション支援ロボットの「LOVOT(らぼっと)」を1台購入する。「らぼっと」とはラブとロボットの造語らしい。
昨年網走信用金庫が創業100周年を迎え、津別町に100万円のご寄附を頂いた。これを単に基金に積立て、後で何に使ったのか分からないということでは申し訳ないと思いいろいろ考えた。
以前札幌のヨドバシカメラに寄ったことがある。エスカレーターで2階に上がるとすぐ横のコーナーで、愛くるしい目をした「らぼっと」が4台ほど動き回っていた。しばらく眺めた後、会社から派遣された説明員からお話を伺った。
カタログには「らぼっと」の特徴についてこう書かれている。「マルチセンサーホーン」「スムーズに移動、自動で充電」「リアルタイム意思決定エンジン」「10億通り以上の生きた瞳」「意志を感じる一期一会の鳴き声」「温かくてやわらかいボディ」。これらの機能を持つ世界最高水準の最新テクノロジーを有しているロボット。
役場の1階ロビーでこの「らぼっと」がチョロチョロ動き回り、来庁者に声をかける様子を思い描いてみた。また、あるときは図書館にいたり、あるときは高齢者のサロンにいたり、そんなシーンを想像してみた。
説明員から企業向けのパンフレットをもらった。本体の費用と購入後のバージョンアップ費用などで、ほぼ100万円になる。寄附金の使い道について網走信金津別支店長に伝え了解いただいた。
早速、町民の皆さんに名前を付けていただこうと思う。募集は町民限定にしたい。「らぼっと」は男性なのか女性なのかという声も聞こえてきそうだが、性別は特に問わない。採用者には気持ちばかりのお礼を用意したい。ほっこりする「らぼっと」に会いたくて、出かけて行く人が多くなればと思う。
第8回住民満足度調査(令和8年3月)
2期目がスタートした平成23年に、2年に一度の住民満足度調査を開始した。これは言わば町政の通信簿である。毎回ランダムに町民の方1000人を抽出し意見を頂いている。項目は過去に最大19項目あったが、整理統合し16項目で定点調査を続けている。
今回実施した調査は8回目になる。5期目の公約の一つに、「満足+やや満足」を16項目中半分程度70%以上にしたいと掲げた。残念ながら半分には届かず6つに終わった。ただ、最後の設問の「津別町全体の取組」が、それまで50~60%だったものが、今回70・4%になった。そして逆に、「不満+やや不満」が12・8%で過去最も低くなった。
行政が進めていることに対し、町民の方々はどのように受け止めているのかを客観的なデータで確かめたかった。それがこの調査のきっかけであり思いである。
今回も各設問の意見・提言欄には様々な記述があった。「幸せに暮らしているので満足」「小さい町は小さいなりにコツコツと進んでいくというか、これまで歩んできて本当に良かったと思います」「サツドラ誘致は活気が出たように思う」など肯定的な意見の一方で、「まちなか再生事業と公共施設の整備で住みやすい町になったが、その代償に借入金が100億円超になり将来が不安」という記述もあった。
確かに令和6年度末の借入金残高は104億円である。そこで、毎年春に全戸配布している『津別町のしごと』の最終ページ「オホーツク管内市町村との比較」をご覧になって頂きたい。「実質公債費比率(18%を超えると借入制限あり)」が、管内で最も低い5・6%である。これは毎年の返済金に対する国の財政措置が多くあるものを選んで借入しているからである。とは言え、昨今の金利上昇を加味すると、今後ともしっかりした財政運営を心掛けていかなければならない。
ふるさと納税1億円突破(令和8年2月)
1月5日仕事始めの朝、昨年4月に2名体制で新設した「ふるさと納税係」の係長が町長室にやって来た。「ふるさと納税額1億円突破しました!」と嬉しいニュースを届けに来たのである。
以前は、高価な食卓テーブルセットなどが人気で1億円を超えた年もあったが、総務省の基準見直しにより、以降1億円を超えることはなかった。最近の実績は、令和5年度が5,244件、8,910万9千円。
令和6年度は3,
729件、5,761万2千円となっていた。
町長5期目の公約の一つに「ふるさと納税1億円の突破を目安に、小中高の給食費を無償化する」を掲げた。2年が過ぎても達成できずにいたことから、昨年4月に役場内に新しく担当係を設置することにした。それまでまちづくり会社に業務委託していたが、頑張ってはいるものの、如何せん人員不足から十分な対応ができずにいた。
そこで、寄附受付後の業務はこれまで通りまちづくり会社にお願いし、それ以外の業務はふるさと納税係が行うこととした。
ふるさと納税の人気返礼品は、以前はアスパラが1番だったが、現在は玉ねぎに取って代わり、農業関係者の協力を得て取組を進めている。令和のコメ騒動もあり、昨年コメの予約はあっという間に一杯になった。一方、7月の高温少雨により、玉ねぎは小玉となり十分な確保ができず、途中でラインナップから降ろさざるを得なくなった。こうした主力返礼品の不調から、令和7年度も1億円の達成は困難かと思われていたが、職員は本当によく頑張ってくれた。
道内の自治体には、100億を超えるところも幾つかあるが、羨ましがってばかりはいられない。今後は、体験型の返礼品や事業者間のコラボによるもの、今回功を奏した新たな組み合わせなどを更に推し進め、次なる目標額に向かっていきたい。
エゾハブ初イベント(令和8年1月)
12月9日、東京天王洲アイルにあるサツドラホールディングスが運営するEZOHUB TOKYOで、津別町への移住を誘う初めてのイベントを開催した。
オープニングは、昨年相生鉄道公園と、キャンプ場に展示している寝台車両の視察を契機に交流が始まった渋谷東京都清瀬市長と私のクロストークから始まった。
会場一杯に60名ほどが参加され大盛会だった。参加者の多くは法人、起業家、マスコミの方たちで、このオフィスの運営を任されている元内閣府職員の笠井氏の人脈によるところが大きい。津別町は令和7年4月からここに1年の約3分の1ほど職員を滞在させている。この職員を通じて東京を拠点にタウンプロモーション活動を行っている。
第2部に入る前に、森のこだま上野真司代表がガイド業を通じた津別町の魅力を語った。第2部はゲストハウスを経営する都丸雅子さんと、コロナ禍を機に農作業で津別町と関り、その後町内に家を購入して東京と二地域居住する吉澤岳人さんがお気に入りの津別の魅力を大いに語った。
第3部はJALが首都圏の大学生と地域を繋ぐ取組を開始し、これに津別町も参加したことから、その内容についてJALの担当者から説明が行われた。
そして第4部は、津別町のクマヤキサブレと津別珈琲を味わいながら交流タイムである。多くの参加者の方々と名刺交換する中で思ったことは、この方たち全部と繋がると職員の業務は大変なことになると少し心配になった。
話の中で「死んだンゴ」でテレビにも取り上げられた中山君のことも話題になった。「あの津別町ですかぁ」と言われた。このイベントの今後がどのような展開になるのか、まだ予測はできないが多くの人に津別町を知ってもらうきっかけに間違いなくなったと思う。
更新日:2026年01月23日